2018/12/5 FABch会員限定 フジファブリック プレミアムライブ マイナビBLITZ赤坂

なんかもうフジファブリックのワンマン久しぶりすぎて、定番だらけのセットリストだろうとなんだろうと何でもOKなメンタルだった。それが、今日は新曲だらけなんでしょう・・・ ライブ中蒸発してしまうんじゃないだろうか、と思いながら今日ここにやって来た。

『F』の中で演奏してない曲もあるけど、ほぼニューアルバム試聴会だった。試聴会、アルバムの音源流すイベントとかはあるけど、ライブ試聴会とか、そんなバンド、います・・・・?

対バン相手全員の曲ライブでカバーとか、ハナレフジでハナレグミの曲全部演奏とか、今年はフジファブリックの技術力の高さをまざまざと見せつけられる一年だった。こんな事あったらいいな、みたいな理想を現実にするには音楽的体力がいるよ。フジファブリックは漫画かよ、みたいなビックリするような事いっぱいしてくる。好きになって数年経った今でもいまだに驚きっぱなし。

新曲を聴いて「前向きな方向にとんがってる」と思った。進化だと思ったし、それも自分の望む方向へ、そしてかっこよく、大人になった。

ニューアルバムは、Water Lily Flowerの先の開けた道だった。集大成だけど、ただの集大成にする気まるでない。

胸のうちを全部話しちゃった/聞いてしまった みたいなアルバム曲だった。そして、山内総一郎の今現在のトレンドが色濃く表れてるような曲達だと思った。フジファブリックは今までのようなほっとするような曲もいいけど、ほっとしない曲もめっちゃいい。

乗り越えるんじゃなくて、飛び越えられる。今の三人の無敵感すごい。

そして特筆すべきは、山内くんの歌の進化。見事に曲ごとに歌い方違った。明らかに、いままでの壁をぶち壊そうとしている歌。こんな山内総一郎が見たかった!!!

『F』でいよいよ、山内総一郎が歌で遊び始めた、と感じた。でもアルバムSTARの時いきなりクセのある歌い方したとしても自分のものにはならなかっただろうな。それは今までほんとに長い時間かけて育んできたベースがあってこそ。

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1/365の音に乗って軽快に3人登場。定位置につかず、マイクを持ってステージ前方に3人立っていきなり話し始める。決めてた訳じゃないかもしれないけど仕切りはだいたい金澤ダイスケ。笑

いつものライブと違う状況、明るいライトに照らされて、三人の統一された秋冬仕様のシックな色合い(全員上は黒)の衣装がすごくかわいい。ゆるっとしてるけどいつものダボパンじゃない。山内・金澤組は黒ブラウスにぴらっとしたのが付いてて高貴な感じがとても似合ってる。あの上下、女の人でも着られそう。

金澤「今日はFABch会員限定のライブですけど、同伴の方もいらっしゃるんですよね?」
山内「同伴(笑)」
同伴、同伴ってすごく気に入って使ってた。笑
同伴の人はライブと思ってきたらこんなに喋ってばっかりでビックリしてるんじゃないですか?とか。

FABchですから!!!って言いながらめっちゃ喋るやん・・・・
と思って時計を見たら、5〜10分押しで始まって、既に午後7時20分が経過してた。(そこからまだまだ喋ります)


話の内容は2018年振り返り。

・映画音楽(ここは退屈迎えに来て

山内「今年は曲いっぱい作ったね!」
金澤「いっぱい作ったねー」
山内「何曲ぐらい作っただろう」
金澤「何曲だろう・・・」
山内「サントラの曲とかあったんで、そういうのいっぱい作って」
金澤「僕が作った曲がことごとくボツになって」
客:笑
山内「そんな事あったね(笑)。言わなかったのに」
金澤「渾身の曲が、ボツになりました!!!☆」
客:笑
山内「またいつか(笑)」
出せたらいいね、みたいな。


・始球式

山内「京セラドームの始球式投げたんですけど。いっぱい投球練習しました。いまだに肩が痛いんですけど。僕が投げる前に松井府知事が投げてビシーッとストライク取られてて、どうしようってプレッシャーだったんですけど、実際投げたボールはふわ〜っと弓なりで」
客:笑(うん、見た)
山内「でもストライク入ったんですよね」
客:拍手
山内「それがニュースの記事になって、ネットに写真が出たんですけど、そのダイちゃんの写真(笑)」
客:笑
山内「"フジファブリックと松井府知事が始球式に登場"って説明が書いてあって、僕が投げてる後ろで真剣な顔して立ってるダイちゃんが写ってて、ダイちゃんが松井府知事みたいになってて」
客:笑
その時の再現やってみせてくれた。笑
あの写真は今思い出しても笑える。
スパルタの安部コウセイが写真ツイートしてたの面白かったな・・・

山内「その後Jリーグのハーフタイムショーでライブとかもやって。フジファブリック、いよいよスポーツ界に進出?次は・・・オリンピック?」
客:おおおーーーーー
金澤「規模が大きいな!」
山内「でもやれるもんならやりたいですよ」

始球式のあれでまだ肩痛いって言ってたのちょっと怖いなと思った。ギタリスト、肩は大切に・・・。

山内「じゃあ、曲やる?」
金澤「いきなりもあれなんで、もうちょっと話しましょう!」
っていう謎の引きのばしがあった。

金澤君が喋った後微妙なざわざわが起きた時、金澤君が「かなざわざわダイスケ」って言ってた。今日2回ぐらい言ってた。笑(変なタイミングでボソボソ言うからややウケ)

金澤君がずっと高いテンションで喋ってたので
金澤「こういうキャラだと思われるじゃないですか」
山内「こういうキャラって、キャラ作ってるみたいに言ってるけどそういうキャラやから(笑)」
客:笑

そんな今年を総括するような長いお喋りタイムが終了?し、ドラムの玉田豊夢さんが呼び込まれ(呼び込む時みんなでTT!TT!って言ってた)、いよいよライブが始まる感じ!

山内「今年はFAB FIVEってミニアルバムを出して、それまで配信で出していた曲をまとめて出せて嬉しかったです」
山内「3ヶ月連続配信て、いろんな事が同時進行だから意外と大変なんですよ」
へー

山内「いきなり新曲っていうのもあれなんで、まずは2018年を振り返るような曲をやっていきたいと思います」



1/365

MCからそれぞれの持ち場について演奏開始。さっきまで話しててすぐ演奏、お客さんもステージもなんかふわ〜っとしてていつもより硬い感じ。

山内くん、歌詞間違う(笑)。(お客さんあ〜あ〜あ〜みたいな反応。笑)

歌い終わった後

山内「さっき新曲ばっかりだから大目に見てくださいって言ったけど、この曲は前からやってる曲だから・・・・(笑)」
客:笑


電光石火

最近、ライブで電光石火の歌いだし聴いてたら泣けてくるんだよなー。声の低さのあたたかさとかかな。包容力みたいなものを感じて。音源とか初めてJスポーツで聴いた時はフジファブリックらしい、明るくてポップで元気な曲だなーと思って、その時にはなかった感情。奥底からあったかい力が湧いてくるような曲に、ライブでなった。


Water Lily Flower

「ちょっと真面目ですけど(笑)とても大切な、これからもずっと歌っていきたい曲になりました」って言葉を聞いてとても嬉しかった。これからこの曲をたくさん聴けるのが、育っていく姿を見られる事を幸せに思う。

セットのうしろに何本もの光の柱が下から上へ向かってすっと立って、山内くんの声のエコーがいつもに増して強くて遠くで声が聞こえる感じが幻想的でいいなぁと思った。はぁ、フジファブリックだけのWater Lily Flowerだ・・・。

2018年、山内くんの歌はまた変わったと思う。曲が山内くんの歌を更に高いところへ引き上げてくれる感じ。まさにこのWater Lily Flowerとか。強い中でより強く、太くなった。昔Green Birdでたまに声がひっくり返りながらも必死に曲に食らいついて歌っていた姿を思い出した。

メンバーはびっくりしてないかな。最初から山内くんがどんな歌を歌おうと信じて応援するつもりだったと思うけど、こんな歌を歌う人になるなんて、想像してたかな。みんな山内くんの歌、大好きなんじゃないかな。今は山内くんの歌が大前提にあって、山内くんの声や歌い方を想定した曲になってる気がする。


山内くんは、自分の歌について具体的に語る事はこれから先もないんじゃないかな、と思った。


最後、山内くんが入って歌うコーラスのところですいっと山内くんがギター抱えたまま前に出てきて、笑顔で、といってもいつもの弾けるような笑顔じゃなくて会場にいる人すべてを包み込むような慈悲に満ちた穏やかな笑い顔で、一緒に歌って(くれたら嬉しいな)、みたいな素振りをした。

ビックリした。

この歌はそういう曲ではないと思っていた。完成されていて、ただただこちら側が美しい世界を茫然と見ている曲だと思っていた。突然山内くんが風穴を開けて、風を吹き込んできた。その風に吹かれて本当にびっくりした。その瞬間にぐぐっとまたWater Lily Flowerの世界が広がった。最後、歌ってるその上に自分の声を重ねてきた。

いつも思いもよらないような事をする。こちらがこうと決めた(決めたつもりはないんだけど、いつのまにか決めていた)線を越えてくる。こういうところが、ほんと毎回驚かされるし、この人への興味がどこまでも尽きない理由なんだろうなぁと思う。

豊夢さんのドラムのWater Lily Flower、豊夢さんのドラムはこう来て欲しい、っていうところにすとんと落ちてくるというか、すごくしっくりくる。


山内「来年出るアルバムの初回盤にDVDが付いてるんですけど、そこにWater Lily Flowerのアテレコっていうのが入ってて、演技とかしてるんですけど、そこにセリフを当てて、おもしろいものになったと思うんですけど・・・・・・あれ、何を言ってるかわかりませんか?」
客:笑
加藤「Water Lily FlowerのPVがありますよね?」
客:笑
加藤「そこでメンバーが演技をしてるんですけど、映像があるじゃないですか、そこに我々が勝手にセリフを当てはめて喋っている、という特典DVDが付いているんです」
客:笑 拍手
山内「……何が悪かったんだろうって今考えてるんですけど」
客:笑

山内「では、ここでとうとう、新曲をやりたいと思います!」
客:おおおーーーーーー

山内「最初にやる曲は、Fevermanってタイトルなんですけど」
客:(どよめき)
山内「これは僕が曲を作って加藤慎一が詞をつけたんですけど、渡す時に祭り、フィーバーってそれだけ伝えて」
加藤「キーワードは祭り、フィーバーと聞いたので、フィーバー!!!って感じで」
客:笑
山内「祭り、フィーバーなのでそういう元気のいい曲なんで、新曲なのでみなさん聴き入るかもしれないんですけど(笑)、好きなように踊ったり楽しんでください」
金澤「みなさんに協力してもらうような局面があります」


Feverman

頭の中では「フィーバーマン」ってカタカナが浮かんでた。チャンカチャンカ、沖縄民謡のような、そうでないような。手のひら打って返し打って返し、みたいな。サビでは♪空をー仰いでいたんだーああ〜〜って突き抜ける感じで歌ってた。

途中で山内くんが手のひらヒラヒラさせてきたので、踊るの?ここで踊るの?って戸惑いながらお客さんがなんとなくパラパラと手の振り。

最後
山内「あ ヨイショ!」「あ どした!」
客:笑(曲の途中です)

去年のファブリックシアターの夜の中へ盆踊りがおおいに着想の元になってる感じー。


曲が終わった後

金澤「みなさんに協力してもらうような局面、どこかわかりましたか……(笑)?」
客:笑(わかったようなわかんないような 笑)
山内「これ、振りとかあったらいいよね。踊ってほしいなぁ。♪手のひら打って返し打って返し…」
歌いながら山内くんがよさこいみたいな手の振りをするんだけど、同時に手のひら前、手のひら返しをしててなんか違う・・・・笑
加藤さんが自分の立ち位置で手のひらヒラッヒラッ返して軽やかに振りをする。加藤さん上手い。
それに気付いた山内&金澤
山内「加藤さんかわいい、顔かわいい」
金澤「目がかわいい」
(確かに目をキョロっとしてかわいい顔して踊ってたけど……笑)
口々にかわいいというメンバーに
加藤「もういいですか(笑)」
客:笑


山内「次の曲は僕の家にみんなで集まってセッションしてるうちに出来た曲なんですけど。最初に作ったのとは全然違うんですけど。どういうジャンルになるのかな〜って考えてどういうジャンルでもない、そんな曲が出来ました。いろいろ試して、いろんな音入れたよね?ルアンも入れたし」
金澤「僕も久しぶりにトランペット吹いちゃおうかな?って」
山内「吹いてたねー」
山内「今回、録りながらレコーディングする感じで。作っては録り、録音したものを聴いてみて『つまんないな』って思ったら壊して。作っては壊し、壊し、壊し(壊しの方が多い 笑)この曲もそういう感じで作った曲です。だから今回レコーディングしててめちゃくちゃ楽しかった。俺、ずっと笑いながらやってたもん」
金澤「あなたレコーディング中ずっと笑ってましたもんね」
山内「そんな風に笑いながら作る作品て最高だなと思って」
金澤「そういうのが盛り込まれた作品です」
山内「今回ギターが多いのよね」
加藤「ギターいっぱい弾いてましたね。この曲ももっと入れる、って言ってましたもんね」
山内「弾きたい盛り。」
客:笑

「弾きたい盛り」ってワード、山内くんてなんでこんなぴったりな言葉思い付くの……。笑

このMC聞いてて、以前、山内くんがラジオで電光石火の歌詞に出てくる「壁」について聞かれて、「今もずっと作ってる音楽だったりするんで、それ毎日毎日ちょっとずつ推し進めてるんですけど、壁にぶち当たった時に放棄しないように、これはあんまり自分がいいと思ってないと思うものを崩さないといけないんですけど、それには労力がいって、それをいつにしようかな〜…(笑)みたいな壁です」って言ってたのを思い出した。

山内くんがこれつまんないって言って壊す瞬間を見てみたい。


曲に行く前に
加藤「タイトル言わなくていいの?」
山内「………LET'S GET IT ON」(←ためてカッコ良く)
客:・・・ヒューーーー!!!(笑)

タイトルを言った時の客席のどよめき。笑
かっこいいタイトル。笑


LET'S GET IT ON

これは何のFなんだろうね。また説明があるかもしれないけど。

もう、この曲聴いて笑ってしまった。あはは。すごいわ。いろんな要素てんこ盛りだった。今までにない歌い方いいなーーー。挑発的。こういう感じ聴いてみたかった。ラップじゃないけど早口になるところとか、突然始まる朗々としたギタープレイとか、何この世界観・・・ッッ 演奏のメリハリがすごかった。ブレイクとか、最近のライブの打上げ花火的な。クールな「レディゴ。」とか「我愛你」とか歌詞に出てくるのおもしろいー。どこかのアジアの雑踏のネオン前って感じ。


金澤「新曲ばっかりでしたけど、みなさん大丈夫ですか?」
はい、大丈夫ですー 楽しいですー

新曲絶賛のお客さんに対し
山内「甘えちゃうよ?」
金澤「甘えちゃうよ、ってすごいね(笑)」

金澤君が今日はしきりに「総ちゃんは?」とか「総ちゃんどうだっけ」とか山内くんを総ちゃん呼びして話振ってるのがかわいかった。

山内「次は、一部分だけ公開してる曲ですけど」
客:おおー(来た来た、恋するパスタだ!)
山内「スマートフォンのCMソングになってて、観た事ある人います?」
客:たくさん手を上げる
山内「僕は未来モンスターの時に観ました。あの番組の時、よく流れてるんです」
金澤「僕らも未来モンスターだけどね」
山内「……未来モンスターにしては年いってますけど(笑)」

この僕らも未来モンスター、ややウケだった気がするけど密かに感動してたんですけど!!!未来モンスター、確かに。とか思ったし、来年15周年迎えるのに今自分達が未来モンスターって言えるの、それに違和感がないの、凄くない?素晴らしくない???(未来モンスターたまに観てる。中学生〜高校生の将来世界で活躍しそうなスポーツ選手に密着する番組)

金澤「この曲は、仮タイトルが"ホーンズ"で、最初からホーンズの音が浮かんでて、スカパラのホーンズのみなさんに入ってもらいたいなと思ってて、スケジュール合わせてもらって」
山内「メンバーが曲を作ってきたらやっぱり見るじゃないですか、歌詞とか。読んでいって、恋するパスタ、マジか、って言いましたもんね」
客:笑
山内「15周年で、アルバム作るぞ!ってなった時、力が入りすぎてしまうというか、ググッとなってしまうじゃないですか。そういう時、メンバーが全然違う角度から曲を作ってきて、そういう時バンドっていいなーと思ったんですけど」

山内「恋するパスタって正気じゃないよね」
客:笑
山内「ハッピーソングやね」
金澤「ハッピーソングですね」
加藤「(山内くんに対し)……今なにか言葉を飲み込みましたか?」(←結婚の事を言ってるのかな)
山内「え?」(←あんまりそういうの考えてなかったような気がする 笑)
加藤「いえ、なんでもないです」
客:笑
加藤「でもこの言葉がどういうシチュエーションでひらめいたのかが気になりますね」
山内「どういう時に出てきたん?」
金澤「サクッと……ある時突き刺さってきたんですね!パスタのように!」
なんか頭に斜め上からパスタが突き刺さるようなジェスチャー。意味わかんない。笑

どこのMCだったか忘れたけど、金澤君が発言した事(曲の説明?)に対し
山内「そうそう。」(目が泳いでる)
山内「……」
山内「え?なになに、今のどういう事?」
客:笑
加藤「わかってなかったんだったら、何で一回飲み込んだ?」
客:笑
というやりとりがあった。笑
加藤さんの柔らかい口調の鋭いつっこみ、好きだなー。笑


恋するパスタ

ボーカルと重ねたコーラスだけで始まる「♪恋す〜るパスタ〜」、イメージと違う歌い出しがすごくいい!A〜Bときて、CMで聴いてたサビに繋がった時の「来た来た来た!」感。CMで一部だけ聴いて想像したり、楽しみを増長してたのがライブで全貌解明、という段階を経てきたので、これまで何回も聴いてきたサビが特に愛おしく思える。この曲といい出会い方させてもらったなぁ。

恋するパスタ、かわいい恋の歌だーと思ってたけど、CMの部分だけ聴いてるうちに「オリーブ色の服、ん、単にパスタの麺を愛でてる歌じゃないよね……?まさかホーランド・ロップを女性の暗喩ですか?と聞かれて『違います、ウサギの歌です』とキッパリ否定した山内総一郎さんじゃあるまいし……」と思ってたけど、良かった、歌詞全部聴いて、ちゃんと恋の歌だった。笑 新曲、猫がよく出てくるなぁ。(さっきのLET'S GET IT ONも)

んで、んで!一番言いたいのは、このサビの山内くんの歌い方だよ・・・・・!!!サビ最後、ういぃ〜〜んと音程を低いところから高いところへ引き上げていくんだけど、加えてきたこの捻り・・・、あの部分すげーーすげーー好き・・・。あれがある事によって曲に味がついた。あと、最後さ〜、歌詞が「恋"せよ"パスタ」になったのが、ニクい、ニクい、かわいい!!!ひねり聴いてておしゃれでカワイイ曲だった。はい大好き。

最初にCM動画で聴いた時は「ふむ、なるほど」みたいな感じだったけど、そこばかり聴いてるうちにだんだん心地良くなってきて、全部聴いてめちゃくちゃ好きになった。


手紙

山内「Fはコンセプトアルバムなんです。アルバムを作ろうってなった時にまずタイトルから決めて。珍しいんですけど。来年15周年という事で集大成になるアルバムにしたい、なんかバーンと自分達を表すものにしたい、と思っていて。フジファブリック、は既に使ってしまっているし。素晴らしいアルバムですね〜」
客:笑 拍手
山内「フジファブリックはFF、なのでF、というタイトルでFにまつわる曲を作ろうって作り始めたんですけど。Fっていろいろありますよね。え〜っと、え〜っと・・・」
客:笑
山内「Face、とかありますね」
客:笑
山内「フルーティー、とか」
客:笑
山内「フルーティな曲は今回ないんですけど。フルーティっていいですね」
客:笑(フルーティーな曲=パッション・フルーツとか思い浮かんだ)
山内「これもFにまつわる曲って事で作って、最初に出来た曲かな?ふるさとの"F"。今こうやってステージに立って音楽やっていられるのは、観に来てくださる方とか、いろんな人の支えがあって立っていられてるんだなって思ってますけど、いろんな人の事を思い浮かべなから作りました。もう会えなくなった人とか・・・・、会って何をしたいかって、ただたわいもない話をしたいんですよ」

一緒に音鳴らしたい、とか音楽したい、とか言うのかなと思ったら、それはとてもとてもささやかな願いで、余計グッときた。

山内「Fというアルバムに入れるにあたって、アルバムバージョンという事で、配信した分が良くなかったとかそういうんじゃなくて、Fに合うアレンジにしようと思って、女性コーラスを入れたり、より広がりのあるものになったと思うんですけど」

女性コーラスって誰なんだろう。女性コーラス入れたの初めてかなぁ。手紙という素朴な山内くんの原点みたいな曲に女性コーラスって合うのかな?と思ったけど、実際の音源聴いて確かめてみたい。

山内「……ちょっと話していいですか?」
客:笑
金澤「どうぞ」
山内「この曲、最初にGコードで始まるんですけど、(♪ジャーン、Gコードを弾く)ダイちゃん覚えてる?この曲作った時、最初に買ったギターで弾いたらいいって言ったの」
金澤「言いましたね。そういう思いで作ったんだったら、あのギターで弾かなきゃでしょ、って」
山内「音源でもあれで弾いてるしね」

赤いギター抱えた後、

山内「・・・あのギターで弾こうかな?」
ざわざわ
山内「持ってきてください〜すいませ〜ん」
山内「楽屋に置いてあるんですけど〜」
客:笑
金澤「家に置いてある、とかだったらどうしようかと思った。どこのスターだよ、と」
客:笑

スタッフの人が青いストラトを持ってステージに登場。拍手。

山内「ありがとう」
山内「チューニング、チューニング」
客:笑
チューニングする

山内「このギター、地元の茨木のびっくりギターズって楽器屋さんに飾ってあって、いいなーと思って、でも学生だからお金ないんですよね。だから父にお願いしようと思って、父はバンドやっててビートルズのコピーとかしてたんですけど、『いいリッケン見つけたんやけど〜』とか言って、全然リッケンじゃないんですけど(笑)うまい事言って買ってもらいました」
客:笑

山内くんが初めて買った青いストラトで演奏される手紙、青いギターがステージに登場するたびいつもこの世の不思議を思う。学生時代、プロになる前の山内くんにずっと寄り添っていたギターが、2018年、こうやってステージでスポットライト浴びてる。いつもは手紙を聴く時山内くんの歌に意識が行くんだけど、今日は青いストラトがど真ん中に立って、青いストラトが主役だった。ストラトが歌ってた。ほんとだ、音源と同じ音がする。

山内「次の曲は、来年放送される3D彼女っていうアニメのエンディングテーマで流れるんですけど。破顔、っていうタイトルで。みなさん、破顔って言葉知ってました?」
パラパラ〜〜っと手が上がる
山内「お?知ってる人とわかってる人で反応の差が……(笑)」
客:笑(それって同じ意味じゃないですか?笑)
山内「にっこり笑うとかそういう感じなんですけど」
金澤「それってどんな顔かやってみてよ」
山内「それはツイッターに載せましたから。ダイちゃんがトランペット吹いてた時の顔」
客:笑

そのあとしばらくしてからライト当たってないとこで山内くんがニーーーッて見た事ないような(笑)ノペッとした笑顔を金澤君の方を向いてやってたけど、あれがもしかして山内くんの破顔……?(気付いてなかったのか金澤君も誰もそれ拾いもしてなかったけど確かにやってた。)

山内「曲聴いてどう思いました?」
金澤「美しい曲だなと思いました。激しさの中に芯みたいなものを感じられる曲だなと」
山内「そういう曲にしたいと思ってたから嬉しい。これ作った時、STAR作った時と感覚が似ていて。STARの時はこれからやるぞー!って感じだったけど、ここからまた、次のところへ行くぞ、みたいな」

美しい曲、STARときて期待度MAX。これ絶対、好きなやつじゃないか・・・?

金澤氏、ギターを持ち出す。山内総一郎モデルの赤いストラト
客:おおーーー
山内「なんかカッコイイギター持ってるねぇ?」
客:笑
金澤「そうそう、このカッコイイギター、・・・・・ってアーーーーーッッ!!!」
客:笑


破顔

・・・・・・・・今以上好きになれる曲がまた増えるのかよ・・・・・

と、曲を聴きながら、思った。曲聴き終わった後、なんかちょっと動けない感じだった、ね。

今日Water Lily Flower聴いて、本当に今日の演奏も歌も素晴らしくて、今のところライブで聴く最高峰だな、これを越える曲なかなか難しいな、って思いを更に強くしたけど、・・・・

「破顔」ってタイトルから、「♪彼女の笑顔は〜」みたいな、山内くんお得意のアコースティックであったかいほんわかした歌を想像していた。

全っっ然違った。

「恐れる事など何もない」「心配ないよ、さぁ 行こう」

それまでも強い言葉だったのに、最後の最後「闇を切り裂け」「遮るものなど何もない」「さぁ 行こう」で更にグイッと世界を掻き分けて、前へ。目が覚める思いがした。

よくこんな言葉、言い切れたなぁ・・・・・・。

なんていうか、すごい、安心感。新曲、全部聞き取れてる訳じゃないけど、相変わらずシンプルで伝わりやすい言葉を使ってるけど、今回、新曲、言葉の説得力がすごい。君が歌うとそう思う。そう思える。大丈夫だって思える。泣いてしまった。感動して、というよりビックリして。嬉し泣きしてしまった。

ものすごい速さの光の中から、流星が降り注ぐど真ん中で「さぁ 行こう」って手を伸ばす、真っ暗闇からどん底から手を引き上げてくれる、または迷ってる背中を押してくれる手が見えた。実際、山内くんは歌いながらこちら側に手を伸ばしていたかもしれない。

途中の一瞬のブレイクの清らかなコーラスが降り注ぐ賛美歌みたいね。

音の洪水、最後、THE LIGHTみたいだったなー・・・(すき・・・)

この曲は自分にとって光になってくれる、すごく大切な曲になる。と思った。

そして、この曲を説明する時にSTARが引き合いに出された事がとても嬉しかった。STARを初めて聴いた時、何を持ってかとかそういうのは置いといて「フジファブリックの音だ。」って思った記憶は今でも鮮明に思い出せる。その感覚は今でも自分にとって指標というか、とても大切なものになっている。そんな大切なSTARが、今、これからとても大切な曲になる予感がする破顔という曲につながっていってる。

奇跡みたいな事するな、、

決意の歌、だった。


曲終わった時のお客さんの高揚を一番感じたのがこの曲かもしれない。

この曲のあと、力が入ったとか、疲れた〜とか言ってた。


しきりに舌を出して口に手を入れて何かを取ろうとしている山内氏。
山内「勢いありすぎて髪を食べてしまった」
客:笑
何回も口に手を突っ込んでングングやってる。
客:笑
うしろ向いてタオルでングング
前を向く。再び喋り出したあと、また口に手を入れてングング。笑
加藤「まだ食べてますか。」
客:笑


山内「次が最後の曲になるんですけど……」
客:え〜〜〜
山内「この曲はさっき演った手紙と対をなす曲だと思ってて。前ライブで手紙を歌う前のMCで、結構真剣に話してたんですけど、東京がふるさとを作ってくれたと思っていて、そういう話をしててそれが残ってたのかな、『じゃあ、聴いてください・・・』って言ったあと」
金澤「あの時、暗くなってピンスポットとか当たってるような感じだったっけ」
山内「そうやったっけ。こう・・・」
会場が暗くなってピンスポットが山内くんに当たる。笑
客:笑
山内「それじゃあ聴いて下さい・・・・・・・・『東京』」
客:笑
山内「ダイちゃんの突っ込みも早かったよね」
客:笑
金澤「『東京』・・・・でしばらく考えて、そんな曲ねーわ、ってなって」
客:笑
山内「ほんと恥ずかしいなと思って。そんな恥ずかしい場面が、さっき言った初回盤のDVDのドキュメンタリーにも入ってます!」
客:笑 拍手
山内「その後ツイッターで「東京って曲作ります!」って言ったんですけど、でももうあの時ステージを降りる時すでに曲が浮かんでましたからね」
客:おおーーー
山内「メロディとかじゃなくて、構成とか、こんな風にしようとか」
金澤「僕は曲を聴いてビックリしましたよ」
山内「え?」
金澤「自分が想像してた東京ってタイトルの曲調とはまったく違うものがきて」


山内「・・・・・・・それでは聴いてください、『東京』」
客:笑

♪東京

タイトルを言ってお客さんが笑う、もう、この流れが完璧だった。

タイトルを間違えて「手紙」を「東京」って言ってしまった→その後ツイッターで「東京って曲作ります」って(半ばやけくそ気味に)ツイート→東京って曲が完成。→そして今日、同じセリフをもって今度は間違いでなく、本当に!披露。

あのフレパでの言い間違いが美しく回収されて、こんな事、ある???とちょっと感動すら覚えた。自分に巻き起こる事(自分で巻き起こしてる節もある・笑)全部取り込んでよりおもしろいものにして返してくる。山内総一郎はすげーな。

それで歌われた「東京」って曲がさぁ・・・・・、


東京

もう、前奏が流れた時の客席の空気を体感して欲しい。めちゃくちゃおもしろかったから。音として聞こえてきた訳じゃないけど(ちょっと聞こえてきてたかな 笑)もう、ざわざわざわざわ!!!!(東京 笑)(東京…?笑)(え 笑)(東京って 笑)(東京 笑)みたいなのが私の視界の前に蔓延してたから。

私はというと、ビックリした!!!金澤君の前振りあっても、ビックリした!!!

「東京」ってタイトルで今までいろんな人が名曲を歌ってきたけど、郷愁とかそういう感じじゃないですか。山内くんにとっての東京って、こうなのか!!やっぱり山内総一郎っておもしろいな〜〜。

あのモンキーマジックみたいな音何だろう?あれがまた懐かしさとかオリエンタルと怪しさを増し。

ファルセットの使いどころが最高……!連発するんじゃなくて、はっとするようなところで使う。(YOU & Iとかさー)


曲が終わった後

山内「どうだった?シティ感あったでしょ?」
客:笑

確かにシティ感。笑 照明もショッキング紫ピンクみたいな感じでシティ感あったわ。


山内「今回、グッズを作ったんですけど。(客席を観て、誰か掲げた人がいるのかな?)あ、持ってる人いますね。ありがとうございます。いろいろ入ってるハッピーセットっていう。あ、ハッピーセットって使ってもいいのかな・・・」
客:笑
加藤「ここだけの話で」
山内「ここだけの話で」
客:笑
口の前で指シーってやってた。笑

あんな素晴らしいライブを見て、家に帰ったらあんな素敵なお土産もあって、幸せすぎて胸がつぶれそう。(お土産じゃないです)(お金を出して買いました)

グッズが発表になった時、表紙の写真めちゃくちゃいいなと思って、帰ってから中身確認して、あれ、お台場デートじゃないですか。笑 思ってたのと若干違・・・?笑 とりあえず卓上として使おうと思ってたけど、ちょっと照れが……&毎月毎日日めくれるようなマメさがないのでたぶん正確なカレンダーとして機能しなくなる、ので表紙を飾っておくぐらいになるかなー。来年は普通の月と日の入った卓上カレンダーが欲しい。毎年通販でFABch会員が全員申し込んで買えるようにしてくれるといいな。


山内「今日全然豊夢君喋ってないんじゃない?」って言って豊夢さんに話を振った

玉田「アルバムでもたくさん叩かせてもらって、いろんな現場で叩いてるんですけど、出来上がった作品を聴いて、自分で思ってた方向と違う方向に行っちゃったな〜とか思う事もたまにあるんですけど、フジファブリックはもうバッチリで、カッコイイ!」

また豊夢さんがたどたどしく自分の本音っぽい正直な思いを話してくれた(すき)

豊夢さん、フジファブリック好きだよね?自分に合うと思ってるよね??そんな風に感じさせてくれる豊夢さんのドラムだな〜〜〜。。

豊夢さんが次のアルバムでドラムいっぱい叩いてくれてんの、すごく嬉しい!

エンディングトーク?してる時、ニューアルバムの歌抜きらしきものを流してて、話してるけどちょっとだけ耳がそっちに引き寄せられた。


最後、客席を背にステージから写真撮影。

山内「この写真、会場でアルバムを予約した特典でフォトフレームに入れるんですよね。フォトフレームもすごいいいですよ、絵が入ってて」
金澤「すごくいいよね」

カメラマンが出てきて

山内「きくちさんは今回のグッズのカレンダーの写真を撮ってくれたんですよ」

Keisuke Kikuchiさん。ソニーミュージック所属。(とカレンダーに書いてあった。検索したけどサイトとか出て来なかった)人の良さそうなやさしそうな男の人だった。そか、この人があのお台場デート写真を・・・どんな気持ちで・・・

合図どうする?ってなった時、きくちさんが「大きい声出します!」って生声で叫んだ。笑
なんか話の流れで全員手をFマークにする事になった。Fのポーズでハイチーズ。2回。

最後、忘年会の最後みたいに一本締め。

金澤「では、この後二次会行かれる方はのちほど・・・・(笑)」
客:笑 拍手

アンコールはなし。
21時頃終了。

    • -


ライブで9曲って少ないのではないかと思うかもしれないけど、新曲初聴きで充実感があってすごく満足した。全然短く感じなかった。

新曲聴いてる時ニヤニヤしてるかだいたい笑ってた。曲ごとに聴いてる時の自分の顔色、全然違ったんじゃないかなー。そういう曲を、フジファブリックが作ってきた。『F』に対する期待が俄然高まったー!

まだ聴いた事ない曲の概要を先に聞いてから曲に行くってどうなんだろう?と話を聞いてる時ふと思ったけど、金澤君の初めて曲と対面した時の感想がすごく新鮮でおもしろく、同じ経験を自分もするというか、共感出来て(ほんとだーーータイトルのイメージと全然違うーーーみたいな)、本人達によるほやほやの最速レビュー、もしかして雑誌にも載らないかもしれない楽曲制作時の小ネタ、とても興味深くておもしろかった。またこんなライブやって欲しいなぁ。

昔、山内くんの声は鋭角ではない。武器を持っていたとしてもきっと先が丸い。人を鋭く突き刺す事は出来ないかもしれない。けどそこが山内くんの個性でありそんな山内くんの表現方法が好きだ、と思っていたけど、今、山内くんの声は、人を突き刺す武器になりうるかもしれないと思った。感動って心を引っ掻くって事でしょ。感動させるって事は傷をつけるんだよ、人の心に。そういう人に、山内くんはなる。


生セルフライナーノーツ付き新曲だらけのライブも刺激的だったけど、3人の噛み合わせがいつもに増して絶妙すぎて、ああ、フジファブリックのワンマンに来た・・・!と実感してそれがただただしあわせだった。

FABch会員東京のお客さん、ファンクラブ会員ばかりだから熱狂的かと思いきや、始まっても押さないし曲の間は集中して聴くし曲が終わった後驚きや賞賛は思い切り表すし、すごく居心地が良かったなー。

あ・・・最後にいいですか
FABchで募集してたリクエスト曲はどうなりましたかー笑
聞いてみただけ・・・?笑
まぁ、入る隙がなかったとも言えるけど。



FABch会員限定 フジファブリック プレミアムライブ
日時:2018/12/5(Wed)
OPEN 18:00 / START 19:00 / END 21:00
会場:東京都・マイナビBLITZ赤坂

セットリスト

1/365
電光石火
Water Lily Flower
Feverman
LET'S GET IT ON
恋するパスタ
手紙
破顔
東京