Hello!! BOYS & GIRLS HALL TOUR 2015 at 日比谷野音

野音BD見た。どっと疲れた。

この疲れ、なんか一度経験した事がある…と思ったら、武道館BD見た時とまったく同じ流れだった。武道館あたりからライブ映像モノ見ると初回、めちゃくちゃ疲れる。ディレクターが違うのかなーと思って確認したけどずっと同じ方(大沢昌史さん)だしなー。FAB LIVEとFAB LIVE2見た時はそんな事なかったのに。画面のせいではないのか。メモリアル的な重さかホールのせいかと思ったけど前CSでやったはじまりましツアーの普通にライブハウスでやった映像でも疲れたし、ホールだけどVOYAGERツアーはめっちゃ見てるし。ミックスもずっと高山さんだしなー。フジファブリックの気合いのせいか?フジファブリックの音がみっしりだからかしら。山内くんの声が最初から最後までぱんぱんだから?なんでかなー、といろいろ考えて、まぁ要因はいろいろあるんだろうけど、ただ単にめっちゃはまってから見たのが武道館BDからで、初回見る時の自分の気の張り詰め方が異常、という結論に落ち着きつつある。2回目からはもうちょっと余裕を持って見られるようになった。

それにしても、清々しいほどお客さんの映り方が必要最低限になってる。というか、普通に戻った。とてもほっとした。武道館のあれはなんだったんだろう。記念ライブすぎていろいろ考えすぎちゃったんだろうか。武道館ライブの映像、結局通しで3回ぐらいしか見てない。重すぎて軽く見られないっていうのもある。音源では聴いてるし個別で見たい曲はあるんだけど、桜の季節は見たらまたあのなんともいえない気持ちが蘇るんだろうなと思うと気が重くて。これからも「今日は見るぞ」とかなり気合い入れない限り飛ばしちゃうかも。大切な曲だったんだけどな。泣いてる人が悪い訳ではまったくない。やっぱりあれの何が嫌かって、いろんな感じ方があるのに(淡々と見たり、もしかしたら笑ってた人だっているかもしれない)センチメンタルなひとつの見方だけを取り出して限定される感。でもせっかく映像で残してくれたもの、編集によってほんとに大事なものを感じられなくなるのは悲しいし、それにとらわれず見たいなと思う。時間が経ってばもうちょっとやわらかい別の目線で見られるようになるかも。いままでのライブ映像の印象が見る度どんどん変わっていくように。その点では、今回の野音はそういうストレスはまったくなかった。

ジャケットあんまり好みじゃないと思ったけど、中を開いた時見えるラフみたいなのかわいいなー。その後見た野音のステージがあのイラストに見えてきた。そして、ジャケットとかずっと同じイメージ貫くアーティストもいるけど、フジファブリックの場合その時々でいろんな人を採用してイメージを固定しないところが変化していく姿に合ってていいなと思ってる。なのでこれからもいろんな新進気鋭の人と絡んでそういう人達がフジファブリックを素材にして新しい姿見せてくれたら嬉しいなー。

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映像観て、不思議な事に「自分が観た野音、懐かしい」みたいな感覚は一切なかった。それぐらい映像になったものと自分がライブで観たものの印象が違った。ティザー映像を見た時はちょっと感じた、当日の凍りつくような空気の冷たさとか、騒ぐ風とか、翻るジャケットの裾とか、そういう空気感って意外と映り込まないもんなんだなー。唯一自分が見た景色と近いな、と思ったのは夜明け前の映像だった。あの日の山内くんのロングロングMCもカットされたけど、それはそれでいいと思った。

映像観て初めて感じた事もあった。あんなにボーカリストとギタリストの時切り替わってたんだ!?って。前は映像とかライブ観て歌ってる時とギター弾いてる時別人格みたいだなと感じる事があって、時々ふと「何歌っちゃってんの」って素に返ったり「歌、歌ってんだなー…」ってしみじみ思う事もあったけど、最近はそういう事もなくなり、完全に融合したのかなと思って、これで普通のバンド…みたいに思ってたのかもしれない。でもサボテンレコードが一番顕著だったかなぁ、robologueとか、見たらギターソロに入った瞬間めっちゃ人格変わってるやん!ギタリスト健在やん…。

山内くんがギター弾いてる時って文句なしにカッコイイ!!!と思ってて、それはもう自分にとっては完璧な存在で、スーパーヒーローで、でもそういえば歌ってる姿見てる時はかっこいい…というのとはまた違うかな、と思って。どちらも魅力的だ!と思ってるのは間違いないけど、歌ってる時は生身の人間を見てるって感じ。生々しいリアルな人間の記録

なんかどっかでボーカリストとギタリストが乖離してるのはわるいこと、混ざり合いひとつになる事こそ正解、完成型、みたいにストーリーを作ってたのかもしれない。でもそれは違って、きっと混ぜたものにはムラがあって、ある時は完全に溶け合ったり、混ざりきらない部分が表面に出てきたり、その時々で見えるものなんて違うんだと思った。

そしてやっぱり山内くんは普通のボーカリストと呼ばれる人と並べると異質だ。他の人が山道を登ってきたとしたら、山内くんは裏側の全然違うけもの道を登ってきた感じ。同じところに出てはきたけれど、辿ってきた経緯が違う。成り立ちが違う。そこに滲むそこはかとない違和感は山内くんの個性でもある。そして普通を知らない、当たり前を覆せる強み。

始め直した分、同世代より少し若い感覚がある。いつかは落ち着いてそれが味となっていくんだろうけど、今の若い声いっぱい残してほしいなー。

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いつもだけど、最初、硬いなー。笑 映像見ててやっと和らいできた、と思ったのどのあたりだったかな。結構後ろの方だったような。Green Birdの「声を聞かせて」のあとバッと横向くのビクッとする。

虹はギター俺って言わないバージョン。

シャリーとrobologueで弾いてる金澤君がおもちゃを与えられた子供のような表情で笑みがこぼれてるようにも見え、本当に楽しそうで。金澤君のあんな顔、初めて見たかも。この野音映像の金澤君、全体的にめちゃ美しく映ってるね。笑 前回の野音と比べて、ほんと垢抜けたよなー…。

サボテンレコードの時に吹く風素敵。山内くんの児童っぽさってあの頬袋にあるのかも、とチキチキドンドコ歌ってるの見て思った…。

キノウってやっぱりライブの方が断然いい。加藤さん曲を山内くんは緩く歌う。

加藤曲(キノウ)→金澤曲(robologue)→志村曲(若者のすべて)→山内曲(ECHO)の流れすごいね。何このバンドって思う。笑

robologueは映像で見ても素晴らしいなー。山内くんはMCで全然変わってねーなって言ってたけど、変わってないけど、変わったね。特にこのrobologueは「今」って感じがする。アウトロのギターとか、今、って思う。ぽーっと聴き惚れてたら終わってしまった。こんなに短かったっけ?ずっと聴いてたいなー。

若者のすべて、最後の方、頭上に2つのライトがあって真っ暗な余白があってその下の方で歌ってる画、すごく印象的。時々右から左へ吹く風も感じて。

ECHO、「優しくいたい」の時の表情がグッとくる。視線の先の何か見てるみたい。

モノノケハカランダ〜打上げ花火が挟まってくると、やっぱり志村の言葉とメロディって独特だなぁと思う。

打上げ花火の時のバンド感、最高だな。このBDの中でrobologueと並んで一番好きかも。Aメロ終わりサビに行く前の名越さんのギターの夏の夜のとろけるような憂い(好きすぎるー)→怒濤の展開→山内くんがドンとど真ん中でギターでバンドを引っ張っていく感じ→サビ→ザ山内ギター→怒濤の…。サビが強くてひるむ。運ばれてくるのは〜の時に金澤君が鳴らす音すごい好き。これほんとに初日?って思うくらい。暗い重い曲も説得力増してきた。今のフジファブリックはポップで明るくてーって層にも知らせたい見せたい。

Magicの時観客の多さに気付く。老若男女いろいろだなぁ。この時の山内くんの表情、ほんっといいなー。

Girl! Girl! Girl!〜夜明け前の流れ好きだー。なぜかほっとするし、ワクワクする。一番新しい曲にそう思えるのが嬉しい。Girl!×3、やっぱり結構ギター弾いてんね。何かが彼の中で弾けて(笑)全編ハンドマイク化した後の姿がなつかしいな…あれも映像に残して欲しかったな…。笑 Girl×3でコケの後戻ってギター弾いてる時の齧歯類みたいな顔カワイイ。そういえばこのBD最初見た時、「山内くんの鼻…歯…」の印象が強く残ったな…。笑

ECHO、夜明け前の歌声がとても山内くんらしいと感じる。夜明け前の歌声が一番好きだ。夜明け前の時、山内くんはボーカリストだったなー。抑えめの暗い照明の中3人の腕に静かにひかる光が愛おしかった。

光の演出は振り切ってやるならザイロバンド配って全員に付けさせるぐらいしたらいいのかなー。海外の映像とか見ると感動するんだけどな。会場の形とかによるのかなあれは。控えめなボガライトぐらいがちょうどいいか。

BABYの入りめっちゃ難しそう。BABYの後のハッピーバースデーの後の銀河、ハッピーバースデーの余韻引きずっちゃってこんな優しい顔で歌ってる銀河初めて見た。フォトブックの最終ページ見た時も感じたけど、このチームの誕生日を祝う事にかける情熱はすごい。笑 今までいろんな人の誕生日祝う映像とか写真とか残ってるけど、愛情感じるなぁ。

金澤カメラが意外にいい動きをする。銀河歌う前の山内くんとかどの映像よりもリアルで、ステージに一緒に立ってる人の映像って感じがする。金澤君の目線ってあんな感じなのかなー。最後の挨拶の時あんな風にカメラ持ってガチャガチャしてたの知らなかった。

エンディング、夜明け前の音が鳴って一瞬固まったあと各々がギクシャクとロボットみたいな動きすんのフいた。なごむ。

これ見ると9年前の野音映像見たくなるねー。同じ状況で再び見比べられるようなライブ映像を出せるってしあわせな事だ。

あれから9年の時を経て、フジファブリックがすごく魅力的で懐深い素敵な大人になって、こんな熱いライブをしている姿にグッときた。こんな風に豊かに年を重ねていけたら素敵だなー。