Love music 小沢健二(山内ビデオレター出演)

Love music
2017/4/23(日)24:45-25:40
MC 森高千里 渡部建
ゲスト 小沢健二
VTR出演 三谷幸喜Boseスチャダラパー)・山内総一郎フジファブリック)・二階堂ふみcero

4月23日放送回では、初出演となる小沢健二が登場し「ライナーノーツ」の構成でお届けする。ファン目線からひとりのアーティストに迫るこの企画。今回は、小沢健二の本質に迫るべく、小沢をこよなく愛する著名人がビデオレター形式のVTRで登場。日本を代表する脚本家・三谷幸喜小沢健二とも親交が深いスチャダラパーBose、人気ロックバンド・フジファブリック山内総一郎、若手演技派女優・二階堂ふみ、ジャンルレスに注目を集めている人気バンドceroの5組が、小沢の楽曲や人柄について語り、直球の質問を投げ、小沢本人もインタビュー映像を見ながら答えていく。

三谷はテレビ番組で歌ったことがあるという「流れ星ビバップ」を好きな曲としてあげ、脚本家ならではの視点で歌詞を徹底分析。「最近、一番笑ったことは?」と質問する二階堂の質問に対し、小沢は何気ない子供との会話で気づいた発見について語る。ボーカルならではの歌録りについての質問を投げたフジファブリックの山内には、心情を届けるためにレコーディングで心がけていることについて答える小沢。ceroの三人は、なぜ今またポップスを作り始めたのかについて質問。Boseは、小沢が日本を離れたときのリアルな思いについて語る。「今夜はブギーバック」を共作するに至った裏話、制作過程についても二人それぞれが明かす。

収録場所として新宿のパークハイアット東京を指定した小沢。「今夜はブギーバック」発表後、ヒット作を連発していた90年代、ホテル暮らしを余儀なくされていたという思い出の場所で、むちゃくちゃだった当時について、さらにこれからの活動ついての思いも明かす。
また、ライブパフォーマンスとして名曲「ドアをノックするのは誰だ?」を東京スカパラダイスオーケストラの・テナーサックスのGAMOと披露。長年にわたり小沢の理解者であったという岡崎京子の漫画や絵をフィーチャーした真っ白なステージにも注目いただきたい。最後には19年ぶりにリリースされたシングル「流動体について」を流れる東京の街や宇宙をイメージしたセットで披露する。

ほかでは聞けない音楽トークや貴重なパフォーマンスが満載、日曜夜の小さな音楽フェス『Love music』。「小沢健二のライナーノーツ」スペシャルもどうぞお見逃しなく。

茶店で収録してる山内くんの写真を見た時は「まーた深夜東京ローカルか!」と思った。Love musicとは。小沢健二回に関われるのも嬉しいし、わーい山内くんが地上波に出演するー的な軽いノリで楽しみにしてたけど、見終わってすごい、削られた感が……。めちゃくちゃおもしろかったけど疲弊した。ありきたりの答えがひとつもない。発するすべての言葉が研ぎ澄まされている。ceroとかBoseとかはもう別次元というかもうあの世界の住人で同じ周波とか電波で会話してる感じだった。山内くんは小沢健二目的で見た人に何か爪痕を残せたかな。

山内くんは曲作りの事とかギターの事とかたくさん聞きたい事はあっただろうけど、ボーカリストとしての質問だったのが興味深かった。「マイクはカメラみたいなもの」「自分の歌の写真を撮る」「心情を届けるのが歌の目的でそれを達成出来るか出来ないか」山内くんの質問に対する小沢健二の回答、山内くんの中を巡って還元するものがあるんじゃないかなー。

「ドアをノックするのは誰だ?」が全然違うアレンジになっていて驚いた。ギターという存在のあり方が全然違った。サラサラ流れるみたいでギターがギターじゃないみたいだった。あれ弾きながら歌ってんのすごいな…。

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■ビデオレター 山内総一郎


「ぼくらが旅に出る理由」ですね。アレンジであったりストリングスであったりブラスであったりすべてがもう完璧すぎて

「しばし別れる」というところは、二度と別れる訳ではなくて、しばしのさよならっていうか、なにかこの曲が持っている死生観じゃないですけど、メッセージだったり、そういうものが僕にはすごく響いていた時期でもあったんで

初めて観させてもらったのが2012年とか……。一番残っている事を言えば、新曲がめちゃくちゃいい曲っていう(笑)なんで早く録音してくれなんだろうと思うぐらいいい曲ばっかりっていうのが


山内君がおっしゃっているのは「東京の街が奏でる」っていう曲と「神秘的」っていう曲を2012年には新曲として出したのでその事で、「神秘的」はようやく「流動体について」のカップリングとして録音しました。「東京の街が奏でる」も録音したいなと思うんですけど、自信がないから録音しないのではなくてなんか…録音するとなるときちんとしようと思うから、でもきっといつか、どこかのスタジオで、いつか録音したいです。


歌録りの際に、ボーカルレコーディングの際になにかこう気を使っている事とか、これは毎回こうやるなーみたいなくせみたいな、そういうものってあるんでしょうか?


どういうふうに音を録るかっていうその元のマイク、が・・・マイクっていうのは写真で言うとカメラみたいなもんで、マイクがあってその歌っていう動作があって、それをこうマイクが捉えるんですよ。その時にどういうふうに捉えるかっていうのはすごく大事な事なので、きちんとマイクを当てて、こうやったらこういう音になるっていうのはきちんとしたスタジオの中でモニターをするっていうのはすごく大事なんです。

でもその代償は何かっていうと、じゃあそういうすごく人工的な空間で歌を歌わなきゃいけないっていう、そのジレンマがあって。本当は家でこうマイクを持って歌ったりしたら歌によってはその方がきっといいんだと思うんですよ。でも、音をきちんと録る為にスタジオの中に入るわけだから、なんか無理に自然に歌おうとかじゃなくて、自分が、その自分の歌の写真を撮ってる状況をなるべく楽しむようにしています。


歌い方はそんなどうしようこうしようっていう作為的なものはないんですけど、でもその時の歌い方っていうのがやっぱりあって、EclecticはEclecticの歌い方だし、強い気持ち、強い愛は強い気持ち、強い愛の歌い方だし、やっぱり歌詞とか、に合った事をすればいいかなと思って、自分が書いたものを自分が読んでいるという事なので、上手いとか下手っていうのはほんとにわかんなくて、僕は下手なんでとか言うつもりもさほどないんですよ。っていうのは言葉、あるいは心情を届けるっていう事が歌の目的なので、それを達成出来るか出来ないかだと思うんですよね。それを達成出来る限りは別にそれでいいんだと思います。