KOYABU SONIC 2017 フジファブリック

2017/11/4(土) KOYABU SONIC 2017
インテックス大阪 5号館・2号館

ZOMBIE-CHANG/空きっ腹に酒/tricot/フジファブリック/チャットモンチー (大阪支部)/ホフディラン/レキシ/ゲスの極み乙女。/ハナレグミ/サニーデイ・サービス/吉本新喜劇ィズ

今別府直之/麒麟/コロコロチキチキペッパーズ/ザ☆健康ボーイズ/霜降り明星/スーパーマラドーナ/天竺鼠/テンダラー/土肥ポン太/爆乳三姉妹/藤崎マーケット/守谷日和

タイムテーブル発表されて「また昼間か…」

地元大阪で笑いと音楽の融合したイベント、バンド版フジファブリックを軽く楽しんで(軽く、は時間が短いから!)アコースティック週間に突入!とか順調なルートを想定してたら、とんでもないもの投下してきたな……。

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コヤブソニック3days 二日目
13:45-14:15 フジファブリック


いつものようにSEのちフジファブリック登場。

夜明けのBEATで始まって、右手側にギターをすっと縦に持って弾いてる姿が情熱的でシンプルで美しくて、この前のミナホEXTRAのあたりからこの場面が異様に研ぎ澄まされてるよなぁーなんでだろう何十回も聴いてきた夜明けのBEATのギターソロなのに、とうっとりしてて

始まってから何度かスタッフに指示している場面はあったけどそれはライブ中よく見る風景なので特に気にはしてなくて、カンヌの休日が始まったんだけどネタが何本か続いた後のライブという慣れない状況のせいか、なんとなく集中出来ず入った自分はふわふわしたまま聴いてて、

カンヌの休日で二番のサビ歌詞ずっと一番を歌ってて(冬の街〜で戻ってきた。後から考えたらギターが気になって歌詞に集中出来なかったのかもしれない)Cメロ歌う前に山内くんがいきなりストラップを肩からはずして赤いストラト両手で持って自分の右側に思いっきり叩き付けた。

びっくりして一瞬何が起こったのかわからなかった。お客さん驚いてワーッと湧いたかもしれない。それ見て自分が一旦電源が落ちて自家発電で復旧みたいな状態になったのでそこからの記憶が曖昧…とりあえず動作の機能が停止したので見る事に集中する事にした。

ギター叩き付けた後マイク引っ摑んでステージの前にギターレスで出てきて、でも歌わなくて、強い顔して客席を煽って(お客さんは盛り上がってた)、すぐ戻ってマイクをマイクスタンドに戻したけどちゃんとはまらずぶらぶらしてて、乱暴に歌を歌って、赤いストラト拾い上げて(違うストラトだったのかな?)もう一度掛けてしばらく弾いてたけど、そのうちシールドぶちっと抜き捨てた。つまり、ギターは何にもつながっていなかった。

曲が終わってズカズカ自分で後ろのギター並んでるラックのところへ行ってテレキャスター摑んでまだ硬い表情で銀河歌い始めた。(それがビジョンいっぱいに映し出されてた)まだ気持ちが高ぶっているのか、一声目の一音がはずれてた。

そこからは徐々にいつもの感じに。(こっちはなかなかいつもの感じには戻れなかったけど…)

苛つきとか、山内くんがこんな負の感情をステージで爆発させているのを見たの初めてで、ゾクゾクした。ちょっと怖くもあり、おかしいんじゃないかと思うけど嬉しくもあった。

ちょっとほっとしたかもしれない。この人も人間であり、男であり、ミュージシャンなんだなと思った。

喜怒哀楽で開けた事なかった感情の鍵を開いて、ちょっと楽になったんじゃないかな。これから山内くんの表現はもっと自由になるのではないかな。とそのあと歌ったLIFEの感触がより生々しく変わったような気がして、思った。

でもやっぱり思い出したらためいきが出る。気が重い。

理由は気になるけど、別に答え合わせはしなくていいや。

そういやどうしてたんだろうと後から思ったけど、この一連の行動の間終始金澤君の事も加藤さんの事も見てなかった。


MC 通常モードで楽しく話してた。

山内くんが小学生の時は家に帰ったら吉本新喜劇を見ていた、すんげー!Best10という番組が大好きでその当時小籔さんはビリジアンというコンビを組まれていてその時初めて認識した。このイベントに呼んでもらえて嬉しいです!って言ってた。

LIFEの時だったっけ、金澤君のキーボードブースの台のところに山内くんが登りにいって、それはいつもの風景なんだけど、あんな事があったあとで山内くんどんな顔すんのかなと思ったら、いつものカーッという笑顔じゃなくて穏やかな笑顔で、それに対して金澤君は(うんうん、わかるよ、大丈夫さ)みたいな穏やかな笑顔でうなずき返していた。(という先入観のある人間の思いっきり勝手な思い込みかもしれない笑)

最後の若者のすべて、ステージも客席もすごく柔らかい雰囲気に包まれてた。山内くんの声はちょっとザラッとしているように聞こえた。そういえば学園祭からの2daysだったな、とその時思い出した。


ライブが終わった後、ステージ下手側に三人が集まって少しだけ話をするトークタイムがあった。(Perfumeの三人祭の時みたい)

小籔「住之江出身なんですけど…」
山内「ボートの」
小籔「僕は陸側なんですけど」

山内くんがビリジアンを知っていた事に対し小籔が「ビリジアンを知ってる人絶滅したと思ってた。稀少動物」って言ってた。

ドラムのレッスンを受けた先生(ミヨちゃん)を僕ら三人とも知っていて、という話から小籔がドラムの先生が東西に三人いると言うと山内くんが「さ、三人も」ってセリフみたいに言って驚いてた。(たぶんMCで出てきた三人の知り合いで小籔のドラムの先生は山口美代子さん)

フジファブリックが登場する前の小籔のMC(毎回このイベントに出演してもらう事になったいきさつを話す。これも三人祭と同じ感じ)「一回ラジオ番組に出てもらった事があって、すごいアーティストなんですけどすごく気さくな方で、その細い糸をたぐり寄せてお願いしたらご快諾いただけた」えげつないバンドって言ってた。


SET LIST

夜明けのBEAT
カンヌの休日
銀河
LIFE
若者のすべて

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TIME TABLE

ZOMBIE-CHANG
空きっ腹に酒
tricot
(ネタブロック1)
フジファブリック
チャットモンチー (大阪支部)
ホフディラン
レキシ
(ネタブロック2)
ゲスの極み乙女。
ハナレグミ
サニーデイ・サービス
吉本新喜劇ィズ


だいたいレディクレで来るけど、インテックス大阪は移動が外で寒いのとステージの構造が苦手。CDJの会場快適でほんと羨ましい。特に今回は1ステージでアーティストでの入れ替えが起こらない(出て行く人もいるにはいるんだけど)常に人パンパンで厳しかった。お笑いパートもあるから家族連れが多いね。子供の声がよくしてた。大きい荷物持ち込んでる人多かった。

想像してたよりそれぞれの持ち時間短かったなー。

空きっ腹に酒から場所は変えつつだいたいフルで見た。各アーティストの持ち時間が短い分、目当てがいると物足りないけどテンポがあるっちゃある。転換の間に芸人の喋りがあるから見てる側はいいねーと思ったけど、アーティストが十分にリハ出来ないという弊害があるんだなぁ…。音のチェックしてる前で芸人の人達がマイクで喋っていて大丈夫なのかな?と思った。(その影響をまさに被った形だろうか)

フジファブリックの前のネタブロックやってる間はぽかーんと空いたステージにネタ用のマイクが一本だけ立ってるだけでその間にうしろでバンドのセッティングとかはまったくなし。ネタブロックは幕間扱いではなく芸人さんの神聖なステージなんだなーと思った。


今日はあれによってその後の行動とか心境がかなり変わってしまったなー。まぁしょうがないか。やっぱりフジファブリックの自分に及ぼす影響は大きいなぁ。ほんとはもう何も頭に入らなくなったので帰ってしまいたいと思ったけど今日のアーティスト割と一度見てみたいという人ばかりだったのでがんばって留まって見た。どれもとても良かった。


見たアーティストの感想

空きっ腹に酒

関西ローカルの深夜音楽番組で紹介されてるのを見た事があったり、変わった名前なので知っていた。ボーカルがぼくりりっぽい顔立ち(どっちの顔もはっきりとは把握してない、イメージ)もっと過激なのかと思ったらメロディアスだった。ボーカルがもっと暗いディスコミュニケーションな人かと思ったら盛り上がって欲しい!って気持ちを変な感じでなく正直にじたばた表現していて関西弁が人懐っこくて感じが良かった。


tricot

ビジョンに映し出される汗だくで囁くように叫ぶように歌うボーカルが艶めかしすぎ。本人は別に狙ってないんだろうけど。


チャットモンチー (大阪支部)

同じ邦ロック界隈にいながら今まで一度も見る機会がなかったので初めて見られて嬉しかった。ライブ映像とかは見た事あるのでそうだろうと思ったけど生でも力強くてのびやかなボーカリスト然とした魅力的なあの声そのまんま。二人になってからの歌のスリリングな感じが結構好きなのでそっちをもっと聴きたかったなーと思うけど、バンド編成ががんばって二人でやったりとか挑戦的というか奇抜な構成ではなく脱退した久美子さんの名前を出しながら3ピースでベーシックな感じで安定したバンドサウンドが聴けた(ドラム小籔だけど)のが良かった。

今日のビジョンは正面が正面から映していて、左右の右は右から、と違う画像を映してた、という事をチャットモンチーの時遠くから見て知った。


ホフディラン〜レキシ

ホフディランでベース弾くキタダマキさん見たかったけど山内ショックで(直後のチャットモンチーも息絶え絶えで見てた)しばらく食堂2号館に移動して画面で見てた。レキシの時は食堂から人が少なくなった。人気だねー。普通のライブで巨大風船を投げ込むがごとくビニールイルカを10匹ぐらい客席に投げ込んでて、ほんとのイルカのように客席を舞ってて圧巻だった。イルカがなぜか同じようなところに集中していて「なんで同じところばかりに固まるのか!そこに餌があるのか!」って言ってておかしかった。曲が終わったらちゃんとイルカがステージ前に戻ってくるのがおもしろかった。チャットモンチーが「阿波の踊り子!」って呼び込まれて衣装羽織って出てきてかわいかった。女の子の声入るとピリッとする。この曲好き。


ゲスの極み乙女。

indigo la Endフジファブリックが出たのと同じ年(年末、ちょうどあの騒動が起こる前)見た事あるけどゲスを見るのは今回が初めて。創作舞台的なステージ的ノリ?音楽はともかく、MCで自分からその話につなげてその話ばかりしていてちょっと辟易。こちら的にはもーどーでもいーよー。信念があるのならこれからもただただ自分の音楽をひたすら表現していくしかないのでは。


ハナレグミ

17時ぐらいまでほんと山内ショックから抜け切らなくて(長い)、癒してくれタカシ。という気持ちでハナレグミの音楽にすがる。こんな音楽仙人みたいな永積さんにもそんな心乱れる時もあったのかなーとか思いながら。あんなふうになる山内くんはやっぱり若いし青いんだな、それはそれでなんか嬉しいな。と隙間が出来るとすぐあの事が忍び込んできた。年末、またよろしくお願いします。

終わってから楽屋裏中継みたいなので映りこんでた。出演者が使える特設バーみたいな(お酒も飲める)ところで永積さんが「コーヒーください!」って言ってた。(フジファブリックのみなさんも使用したのだろうか)ギャグを言わされてニコニコしてたりそそくさ逃げてたのがかわいかった。


サニーデイ・サービス

人生でサニーデイ・サービスを見る日が来るとは。最初は淡々としていて、やっぱり曲いいしバンドサウンド心地いいなーと思いながら聴いてたんだけど、ある曲で10分以上?ぐらいアウトロ弾いててそのグルーブがものすごくて興奮した。今日一の演奏だったかも。最後の方はもう曽我部さん歯でギター弾いたりベースのガツッガツッてボディ叩く音だけが聞こえたり。いいもん見た。サポートのドラムの人が一世代若い感じ、と思って後で調べたらandymoriのドラマーだった岡山健二さんだった。MCもなくストイックな感じだったので最後の小籔とのトークコーナーもなくそのまま帰っちゃうのかと思ったら曽我部さんニコニコ話してた。


サニーデイがいるところがコヤブソニックならではのラインナップって感じ。日によって系統が整っていたのは良かった。今年これまでフジファブリックが出たフェスってなんかファン層バラバラって感じのラインナップだったもんね。

芸人パート、生でネタ見るのとかめちゃくちゃ久しぶりですごくおもしろかった。知らない人、若手、有名な人、年を重ねた人、いろんな芸人が出てて芸人界もいろんな生き様があるのだなぁと思って、テレビで見てる印象とはまた違ったし、ライブのエネルギー感じた。スーパーマラドーナおもしろかった。なかやまきんに君がんばってた。

そして芸人の舞台と音楽を融合するおもしろさと難しさも感じた。

インテックスの同じ施設の隣の館でPet博というイベントをやっててインテックスの敷地内がかわいいわんこパラダイスで、今日はそれに相当癒されたー。